パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます

7・嘘が育んだ真実

 アルコールが抜けておらず、自分で運転できないルイは会社から運転手さんを呼んでいた。

 オルレアン郊外の総合病院までの約2時間半、後部座席に並んで座っていたけれど、ふたりとも無言だった。
 さっきの(いさか)いの気まずさもあったけれど、ルイのお祖母さんの容体がとても気にかかっていた。
 
 できることなら、お祖母さんがご無事なうちに、もう一度お会いしたい。
 そうして、謝らなければ。

 わたしがルイの本物の婚約者じゃないことを。
 お祖母さんを、ぬか喜びさせてしまったことを。

 あのとき、いただいたネックレス、これもお返ししないと。
 わたしみたいなエセ婚約者には、持つ資格のないものだから。
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