パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 そのとき、ルイが戻ってきた。

「何ふたりでこそこそしてるんだ。私の悪口か?」
「いいえ、薫に教えてあげていたの」

 ソフィアさんは婉然と微笑んだ。

「何をだ?」

「あら、たわいもないことよ。『仕事中、スマホでこっそり薫の写真を見てる』とか。ねえ」

「なっ、何をくだらないことを」
 珍しく、ルイが顔を赤くしてる。
 えっ、ホントのこと? そんなことしてくれてるの?
 
 ――ルイの呪縛を解いたのはあなた

 ルイの反応にちょっとニヤけながらも、その言葉がわたしの胸のなかでずっと鳴り響いていた。

 本当にそんなことできたのかな。

 でもそれって。

 もしかしたら……
 ルイにとってのわたしは、ロザリーさんの代わり……でしかないってこと?
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