一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
お義父さんと私が食卓を囲んで
他愛のない話をしていると

ピンポーン...

部屋中にインターフォンの音が鳴り響いた。


あっ!!神崎さんかな...?


ピンポーンピンポーンピンポーン...


そして、立て続けに鳴り響くインターフォンにお義父さんと私は顔を見合わせる。


ピンポーンピンポーンピンポーン...


「はぁ~
そんな何回も鳴らさんでも聞こえとるわ!」


お義父さんは呆れたように顔をしかめると
「よっこらしょっ...」と、重い腰を上げて
一人玄関へと向かって行った。

私は広い客間にポツンと一人
座って待つ。

それからしばらくすると、廊下の方から
「勝手にかよ子さん拉致するなよな...」
神崎さんのブツブツと文句を言う声が聞こえてきた。


「はいはい...」


お義父さんの適当に返事をする声も聞こえてくる。


「親父、かよ子さんに余計なこと
言ってないだろうな?」


「言ってない言ってない」


これまた適当に受け流すお義父さんに
私は思わず口に手を当て
クスクスと笑い溢れてしまう。

そして、スーッと襖が開かれると
お義父さんと神崎さんが顔を出した。

「神崎さん、お疲れ様です」

私が笑顔で出迎えると
ムスっとしていた神崎さんの
頬はすぐに緩んだ。


「かよ子さん、お疲れ様。
いきなり親父がごめんね?」


「いえ...とても楽しかったです」


二人が頬笑み合っていると
「あの~イチャついてないで
さっさと入ってくれますか?
後ろがつかえてますよ」
神崎さんの後ろから総司さんが顔を覗かせた。
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