ハニー、俺の隣に戻っておいで
「ジョンおじさん、俺にできることは他にありますか?」

そのとき、ジェームズはありったけの勇気を振り絞って謝ろうとしていた。実際、彼の心臓は恐怖で冷え切っていた。

一方、ジョンはずるそうにニヤニヤすると「明日は朝八時にL大学に行って授業に出席してこい」と強要した。

「——えっ?」
ジェームズは叫んだ。彼の心は絶望の海に沈む。

「おまえのカードは全部利用停止だ。毎月三千ドルはやるから、それで生活をやりくりしろ」

ジョンがゆっくり理路整然と言ってのけた一言一言が、ジェームズにはまるで終身刑の宣告のように感じられる。

そしてそんな運命を受けいれるのは並大抵のことではないと気づくと、その場でほとんど失神してしまった。
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