政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
パリでもこのスタイルだったが、日本だとさらに視線を集めていた。

「それだと清華がつらいだろ?」

「ええっと……」

零士さんはさらっと言ってそのまま歩いていく。
私が早歩きしなくていいように気を遣ってくれているのはわかる。
零士さんが私にあわせてゆっくり歩くのが大変なのも。
それでも、お子様抱っこされて街を歩くのはちょっと。

「保安上も安心だしな」

しかし零士さんは私を降ろしてくれそうにない。
パリでもそう言っていたが、ここは日本ですよね……?
危険なんてそうそうないのでは?
けれど、これはもう今後も零士さんに抱っこされて移動するのが普通なんだと、慣れるしかないのかな……。

「そうだ、ピアスの穴あけるヤツ、買わなきゃだろ」

なんの躊躇いもなく、零士さんはその辺のバラエティショップへ入っていく。
……なんか意外。
こういうお店は入りそうにないのに。

「いろいろあるけどどれがいいんだ?」

早速ピアッサーを見つけ、零士さんは私を降ろしてくれた。

「金属アレルギーはないので、どれでもいいと思うんですけど……」

彼と並んでそれらを見る。
デザインはもちろん、素材もいろいろあった。

「一応、チタンとかが無難じゃないか」
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