今さら好きだと言いだせない
「あれ? なんだか元気ないね。そんなに飲み会嫌だった?」
「いえ、そんなことは……」
「もちろん廣中さんも参加してよ。営業事務の子も来るしさ」
もっと気軽に考えてほしいと言わんばかりに、徳永さんは私の隣にいる燈子にも爽やかな笑みを向けて飲み会に誘う。
「わかりました」
燈子の顔をうかがうと軽くうなずいてくれたので、一緒に来てくれるという意味だろう。
そう判断して飲み会には参加することにした。
いつまでもはぐらかしてはいられないし、理由もなく断るのも気が引けるので、ある意味燈子がいるときに返事ができてよかった。
とりあえず参加して、短い時間で帰ればいい。
エレベーターを降りて徳永さんと別れたあと、燈子に「ごめんね」と謝ると、「どうせなら楽しめばいいよ」と楽天的な言葉を言ってくれた。
「徳永さんの耳にもいずれ伝わるよね。南帆、いいの?」
「なにが?」
「芹沢くんのことだよ。一応“彼氏”でしょ」
あきれた顔をしながら燈子が笑う。
溝内さんが言いふらすとは思えないけれど、口止めをしたわけではないし……それよりも、高木さんのほうが拡声器並みにみんなに伝えそうだ。
おそらく、想像以上にあっという間に広まるだろうな。
徳永さんは素敵な人だけれど、お互いに恋愛に発展しなかったとしても仕方がないと思う。
すべては私たちに“縁”があるかどうか。
「いえ、そんなことは……」
「もちろん廣中さんも参加してよ。営業事務の子も来るしさ」
もっと気軽に考えてほしいと言わんばかりに、徳永さんは私の隣にいる燈子にも爽やかな笑みを向けて飲み会に誘う。
「わかりました」
燈子の顔をうかがうと軽くうなずいてくれたので、一緒に来てくれるという意味だろう。
そう判断して飲み会には参加することにした。
いつまでもはぐらかしてはいられないし、理由もなく断るのも気が引けるので、ある意味燈子がいるときに返事ができてよかった。
とりあえず参加して、短い時間で帰ればいい。
エレベーターを降りて徳永さんと別れたあと、燈子に「ごめんね」と謝ると、「どうせなら楽しめばいいよ」と楽天的な言葉を言ってくれた。
「徳永さんの耳にもいずれ伝わるよね。南帆、いいの?」
「なにが?」
「芹沢くんのことだよ。一応“彼氏”でしょ」
あきれた顔をしながら燈子が笑う。
溝内さんが言いふらすとは思えないけれど、口止めをしたわけではないし……それよりも、高木さんのほうが拡声器並みにみんなに伝えそうだ。
おそらく、想像以上にあっという間に広まるだろうな。
徳永さんは素敵な人だけれど、お互いに恋愛に発展しなかったとしても仕方がないと思う。
すべては私たちに“縁”があるかどうか。