あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
「結人くんごめん。まだ頭が痛いから、もう少し横になってるね。今は、一人にしてほしい」

さっきは『大したことない』と言ったくせに、頭の中が混乱して一人になりたくて嘘を言った。

「うん、わかった。またあとで来るな」

というより、頭の中が遥のことばかりになっているこの状況で、結人くんにどう接したらいいのかがわからなかった。

人の気持ちに敏感な結人くんは、私の態度を見て勝手に不安になるかもしれないから。


ドアの開く音がして、結人くんは保健室から出て行った。

保健室で一人になって、私は泣いていた。


……気がつかなければよかった。

ストラップ……なんでまだ付けてるの?

いつまでも持ち続けていることに意味はあるの?


遥はこの七年、少しは私のこと考えてくれてた?

遥の頭のほんの片隅にでも、私という存在はあったのかな……


だったらなんで、私に会いに来てくれなかったの……?

答えのわからない私の思考は堂々巡りで、先へは進まない。
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