あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
放課後、部活が終わり、急いで帰る準備をする。

「奈央ー、なんでそんなに急いでるの?あ、もしかして結人くんと一緒に帰るとか?」

同じ学年で書道部の部長でもある立花彩月(たちばな さつき)が話しかけてきた。

「うん。待たせちゃ悪いしね」

隠すことでもないので正直に話す。

「そっかぁ。いいなぁ、恋するオトメは」

色白でスタイルがよくて優しくて。しっかり者だけど少し抜けているところがある彩月は、女の私から見ても可愛い。

大好きな部活仲間であり友達でもある。


「彩月はさ、好きな人とかいないの?」

流しですずりと筆を洗いながら聞いてみる。


そういえば、彩月と普段こういう話しないなぁ。

「かっこいいと思う人はいるけどさ、好きとはまた違うかなぁ?」

「へぇー誰誰?」

話の流れでなんの気なしに聞いてしまった。
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