アンドロイド・ニューワールド
その日は、それでお開きになりました。
コーヒー代は、生徒会長が支払ってくれました。
これも、男のプライドというものなのでしょうか。
分かりません。聞く相手は、もういませんから。
そして。
家まで送るよ、という生徒会長の誘いを断り。
私は喫茶店の前で、生徒会長と別れました。
別に、自宅を知られるのが嫌だった訳ではありません。
ただ、さっきからずっとそこで「見ている」人物に、話があっただけです。
私はしばらく歩いて、人気のない路地裏に入りました。
そして、周囲に誰もいないことを確認して、立ち止まりました。
「…どうぞ、出てきても良いですよ。いるんでしょう?」
と、私は言いました。
すると。
予想通り、何もなかったはずの空間に、突如として現れる人影がありました。
以前と、同じ手口ですね。
『Neo Sanctus Floralia』第2局所属、1110番『アロンダイト』。
今は、紺奈碧衣さんでしたか。
「ちなみに、いつから気づいてました?」
と、碧衣さんは聞きました。
「学校から出て、生徒会長と喫茶店に入った辺りからですね」
「え、割と最初からバレてたってことですか?あなたの学習能力どうなってるんですか」
と、碧衣さんは言いました。
私の学習能力は、本当に高いのでしょうか?
まだ、自分の胸の奥の、喪失感の正体すら分からないのに。
「しかしまぁ、紺奈局長の様子が変だから、これは何かあったと思って色々探ってたら、あなたのことだったんですね」
と、碧衣さんは言いました。
「どういう意味ですか?紺奈局長と私と、何の関係が?」
と、私は聞きました。
何故、紺奈局長が関わってくるんですか?
もしかして、恋人が出来たことを、久露花局長が紺奈局長に報告したのでしょうか?
充分有り得ることです。
第4局は、お互い『人間交流プログラム』を行っている『新世界アンドロイド』を持つ局として、第2局とは密に連絡を取り合っているそうですし。
別に知られても構いませんが…。
で、それを何故、碧衣さんが知っているのでしょうか?
紺奈局長は、あまりこのようなことを、べらべら碧衣さんに話すとは思えないのですが。
「別に直接関係はないですが、僕が先日、日課である紺奈局長との通信をしたとき…」
と、碧衣さんは言いました。
え?定期連絡って、基本的には週一では?
日課?
「何だか紺奈局長の様子が、いつもと違うなーって思って。いつもなら、きっちり10分で終わる通信が、なんと僅か9分12秒で終わってしまいました。これはただ事ではないと思いませんか?」
「思いませんね」
「そうですか。変わってますね」
と、碧衣さんは言いました。
コーヒー代は、生徒会長が支払ってくれました。
これも、男のプライドというものなのでしょうか。
分かりません。聞く相手は、もういませんから。
そして。
家まで送るよ、という生徒会長の誘いを断り。
私は喫茶店の前で、生徒会長と別れました。
別に、自宅を知られるのが嫌だった訳ではありません。
ただ、さっきからずっとそこで「見ている」人物に、話があっただけです。
私はしばらく歩いて、人気のない路地裏に入りました。
そして、周囲に誰もいないことを確認して、立ち止まりました。
「…どうぞ、出てきても良いですよ。いるんでしょう?」
と、私は言いました。
すると。
予想通り、何もなかったはずの空間に、突如として現れる人影がありました。
以前と、同じ手口ですね。
『Neo Sanctus Floralia』第2局所属、1110番『アロンダイト』。
今は、紺奈碧衣さんでしたか。
「ちなみに、いつから気づいてました?」
と、碧衣さんは聞きました。
「学校から出て、生徒会長と喫茶店に入った辺りからですね」
「え、割と最初からバレてたってことですか?あなたの学習能力どうなってるんですか」
と、碧衣さんは言いました。
私の学習能力は、本当に高いのでしょうか?
まだ、自分の胸の奥の、喪失感の正体すら分からないのに。
「しかしまぁ、紺奈局長の様子が変だから、これは何かあったと思って色々探ってたら、あなたのことだったんですね」
と、碧衣さんは言いました。
「どういう意味ですか?紺奈局長と私と、何の関係が?」
と、私は聞きました。
何故、紺奈局長が関わってくるんですか?
もしかして、恋人が出来たことを、久露花局長が紺奈局長に報告したのでしょうか?
充分有り得ることです。
第4局は、お互い『人間交流プログラム』を行っている『新世界アンドロイド』を持つ局として、第2局とは密に連絡を取り合っているそうですし。
別に知られても構いませんが…。
で、それを何故、碧衣さんが知っているのでしょうか?
紺奈局長は、あまりこのようなことを、べらべら碧衣さんに話すとは思えないのですが。
「別に直接関係はないですが、僕が先日、日課である紺奈局長との通信をしたとき…」
と、碧衣さんは言いました。
え?定期連絡って、基本的には週一では?
日課?
「何だか紺奈局長の様子が、いつもと違うなーって思って。いつもなら、きっちり10分で終わる通信が、なんと僅か9分12秒で終わってしまいました。これはただ事ではないと思いませんか?」
「思いませんね」
「そうですか。変わってますね」
と、碧衣さんは言いました。