ドS王子に秘密を握られた
「一緒に帰ろう?」
「うん。」
いつもと様子が違う。

地元の公園に着いたところで、
「この公園懐かしいな。」
「そうだね。」
中学時代の溜まり場だった。

「あのさ、
 俺、唯が好きだ。」

『えっ?』

「唯、全く気付いてなかっただろ?」
「うん。ごめん」
「いいよ。唯、高崎が好きだろ!
いつも見てる。でも、どこか切なそうにみてる」

『えっ!私見てたんだ。
今、気づいた。私は、高崎君のことが好き』

「あっ・・・」
「薄々気づいていた。
 告白は自己満。でも、これまで通り友達で はいて欲しい。」

「ありがとう。
 嬉しい。もちろん、友達でいたい。」
「うん。」
「寒いで、帰ろうか!」

「バイバイ。また、明日。」
「バイバイ。」
自宅に帰った。

『潤が私のこと好きなんて思わなかった。
私の好きな人が、潤みたいに優しい人ならいいのに。
 高崎君が好き。
 でも、もう嫌われてしまった。
 そもそも、私のことを脅してきてただけだし、誰も好きにならないって言ってたし、
実らない恋。』
< 20 / 25 >

この作品をシェア

pagetop