独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
ぜんぶの窓を閉め終えたとき、ふいにドアの開く音がした。
……ん?
誰か戻ってきた?
忘れ物かな。
ドアの方にふり向くと、入ってきたのは俊だった。
「あれ、結々まだ残ってたの?もう外とか暗いよ」
「日誌書いてたら遅くなっちゃって……でも、もう帰ろうと思ってたとこなの!」
まだ俊が帰っていなかったんだと、知ったとたんに嬉しくなる。
実はさっきまで、俊は女のコに呼び出されてて。
私も日誌がまだ残ってたから、今日はとくに帰る約束をしてなかったんだよね。