独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
今から結々に会えるのが待ち遠しくて仕方ない。
冬休みに入ってから電話の声を聞くだけで、結々とはずっと会えていない。
だから、早く会いたいな。
そろそろ結々不足で限界だよ……僕。
「……くしゅ、っ」
やっぱり冬は苦手だ……。
寒すぎて鼻が痛い。
手に息をふきかけて温めていると、前の方からかん高い声がした。
「風邪ひいちゃいますよ」
声に視線を向ければ、小がらな女子がニッコリと笑みを浮かべて立っていた。