廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「あなたたち、少し落ち着きなさい。ルキア様が面食らっておりますよ」

……はい。大変面食らっております。
ドキドキしながら、メイド三人をかわるがわる見ていると、茶髪シニヨンメイドが口を開いた。

「驚かせて申し訳ございません、ルキア様。私は当屋敷のメイド、エレナ、それからこちらがローリーその隣がミレイユです」

エレナは隣のショートカットの眼鏡っ娘を紹介し、次にポニーテールの陽気そうなメイドを紹介した。

「初めまして、ルキア様。私は料理人兼メイドのローリーです!好きなもの、苦手なものがあれば、遠慮なく言って下さいねっ!」

ローリーは眼鏡をくいっと上げる。
そのローリーを後ろからズンと押し退け、今度はミレイユが私の眼前へとやって来た。

「ルキア様!さぁさぁ、汗を流して、お着替え致しましょうね!このミレイユ自慢の裁縫術で、可愛らしく着飾りましょう!」

ミレイユは、私の顔の僅か数センチまで近寄り、ぐいぐい覗き込んでくる。
またローリーも、なぜか負けじと間合いを詰めてきた。
ちょっと……初対面でこの距離はないわ。

「こら!落ち着きなさい、あなたたち!」

怯んだ私を見て、セルジュが叫んだ。

「ダメですよ。嬉しいからって、ルキア様に迷惑をかけては……」

「……申し訳ありません……」

代表してエレナが謝罪し、ローリーとミレイユもシュンとした。
その中央で私は唖然とした。
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