堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「だって、ジル様は責任をとりたいとおっしゃったのです。そうしたら私も責任を持って婚約者を演じる必要がありますよね?」

 エレオノーラのそれを聞いて、ショーンは口を三角に開いてしまった。
「ジル、さっきは悪かった。お前に同情する。我が部下ながら、彼女はよくわからん、ということがよくわかった」

 それを聞いたジルベルトは苦笑するしかなかった。

「ショーン団長。私は彼女の兄ですが、妹のことはよくわかりませんよ」

 そうだな、とショーンは呟いた後。
「エレオノーラ、よく聞きなさい。まずジルベルトとの婚約の件だが、それは騎士団の任務とは一切関係が無い。だから、君が婚約者を演じることができず、ジルベルトを本気で好きになったとしても、何も問題は無い、ということだ。わかるか?」

「なんとなく?」
 どうやらエレオノーラはなんとなく理解したらしい。

「なんとなくでもわかったなら、それでいい。というわけで、これはこうしていいな?」

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