堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「第一の情報統制は、お前の仕事だろ、ジル。そもそも第零には広まっていないだろう?」
 そう言われればそうだ。ショーンは第零の騎士団長であり、第一は自分の管轄だ。ジルベルトは頭をかいた。痛いところを突かれたな、という思い。
 とりあえずサニエラをとっ捕まえて説教するしかないな、と怒りの矛先だけは確保できた。

「そういえば、レオン。あっちの騎士団がお前の変装術を大絶賛していたぞ」
 唐突にショーンがそれを口にする。あっちの騎士団とはバーデールの騎士団のことだろう。
「できれば、その変装術を学びたいとか言っている。どうだ? 次は一年くらいバーデールに行ってみないか?」

「ええー。嫌ですよ」
 エレオノーラは頬を膨らませる。

「なぜだ? とてもいい話だと思うが?」

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