オトメは温和に愛されたい
温和(はるまさ)、それって……」

「お前のせいだな」

 私のせい?って聞こうとしたら、先んじてそう断言されてしまって、むちゃくちゃ照れてしまう。

音芽(おとめ)は俺に反応してくれてねぇの?」

 聞かれて、私はぶわりと身体が熱を持ったのが分かった。
 恥ずかしいっ。
 わ、分かってるくせにっ。そんなこと、聞かないで。

 確認なんてしなくても、私も温和(はるまさ)を求めて身体が淫らに反応してしまっていること、分かってるよ。
 でも……キスだけでそんなだなんて悟られたら。温和(はるまさ)にエッチな女の子だって思われそうで恥ずかしいっ。
 だからさっき、お風呂の提案をしたんだよ?
 慌てて温和(はるまさ)から離れるように身を引いたら「逃がさねぇよ」って腰をグイッと引き寄せられた。

 そのまま彼の上に座らされる形で膝を折り開かされてしまう。
 膝を立てたことで太ももの半ばまでまくれ上がってしまったスカートを、さらに押し上げるように温和(はるまさ)の指が脚の上をすべる。
 生地をまくり上げるように布の中に入り込んできた彼の手に、秘所を下着越しにこすられて、
「んっ」
 私はギュッと唇をひき結んでその刺激に耐えようと頑張った。

 そこにこんな風に触れられてしまったら、もう濡れてしまっているの、隠し様がない。
 そう思ったら恥ずかしくて消え入りたくなった。
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