オトメは温和に愛されたい
「……あ、いゃっ!」

 その感触に思わずいかないでと思ってしまった私に、温和(はるまさ)が「すぐ挿入()れてやるからそんな悲しそうな顔すんなよ」って苦笑するの。

「かっ、悲しそうな顔なんてっ」

 図星をつかれたのが恥ずかしくて、温和(はるまさ)を見つめて言い返そうとしたら、「威勢がいいですね、音芽(おとめ)さん。じゃあ、その勢いのまま、次は俺のほうにお尻向けて四つん這いになろうか?」って。

 え?……嘘、でしょ?

「そ、そんなことしたら……」

 後ろが丸見えになって恥ずかしいです……。

 温和(はるまさ)が抜け出たばかりのそこは、恥ずかしいぐらい濡れそぼってひくついているのが自分でも分かる。
 温和(はるまさ)がいなくなったことを抗議するみたいに、太腿を伝う愛液の感触だって感じているの。
 だからイヤだ。見せたくないっ。

「音芽」
 でも、そんな抗議も、温和(はるまさ)が少し声のトーンを下げて私の名前を呼ぶだけで、鳴りを潜めてしまう。


***


「お願……ぃっ、あまり……見な、い……で?」

 ギュッと目をつぶって四つん這いになった私の背後に温和(はるまさ)が立つ。

 背ろから入口の濡れ具合を確かめるように、温和(はるまさ)の長く節くれだった指先が、秘部をそろりと亀裂に沿って撫でてきて――。

「……っ!」

 私は声を押し殺したままその感触に耐える。

「すごいな、音芽。内腿まで垂れてきてるよ?」

 何が、とは言われなくてもそれが何を指しているのか分かって、凄く凄く恥ずかしくて。
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