逆プロポーズした恋の顛末


わたしは、どうしても夕雨子さんに、届けたいものがあった。

何も持たずに去っていくしかないのだと、『宝物』を手放した彼女に、持っていけなくとも遺してはいける。彼女の『宝物』は、形を変え、引き継がれていくのだと伝えたい。

そのために、『ザ・クラシック』で結婚式をして、所長の手から彼女に「あるもの」を渡してもらおうと考えたのだ。

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