「LOST LOVE 小さくても良いから明かりを見つけたい」金沢OLのピュアな恋。
「ところで、ゆき乃はいくつになったの?」
「けっこうベッピンなのに、ご結婚は…?」
「それ、モラハラ、嫌な男」
そんなこと、元気な時なら直ぐにスルーするからかいなのに。
むきになり、言い返してしまう。
「おい、そんなに怒るなよ。休戦協定結ぼうや」
「嫌です。わたし、そんな器用な女ではありません」
「そんなんなら、とうに結婚しています」
心の中に季節外れのトゲのあるアザミの花が咲いてしまう。
花言葉は、放っておいて、触れないで。
どんどん、本来の自分を見失ってゆく。
今頃、さぞかし、怖くて嫌な女だと思われているだろう。