君のこと、釣ってもいいですか?
そしてしばらくの沈黙の後、

口を開いた。

「そうね。

私にとっては大切だった。

だけど詩にとっては

違ったのよ。

怪我をしてすぐ詩は私に

別れを告げたわ。

そんなことある?

酷いでしょう?」

私にはわかる気がする。

詩くんがかおりさんを

手放した理由が。
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