俺の好きにさせてください、お嬢様。




ふむふむ、やっぱり早乙女はサラサラしてて鬱陶しいくらいの金髪が早乙女っぽいっ!!



「それより行こっ!回転寿司っ!!」


「エマ、そんなにはしゃいだら転ぶわ」


「だいじょーぶっ!平気っ!転んでもハヤセがいるか───うわぁ!!ぅぶ…っ!!」



……あ、これ痛いやつ。

すっごい痛いやつ、擦りむいちゃったかもしれない。



「うわぁぁぁんハヤセ転んじゃった痛いぃぃぃ……っ」


「うわぁ、アホすぎるよエマ。こんな盛大なフラグ通りに動くのってお前くらいでしょ」


「……真冬くん、お願いできる?」


「もちろんです」



ケラケラと笑う早乙女、ここは自分の出番ではないと決めたお姉ちゃん、微笑んでうなずいたハヤセ。

入り口前の階段にて、躓いて豪快に転んだわたし。


そんなわたしをハヤセは愛情いっぱいにそっと抱き上げた。



「まだ血でてる…?」


「いえ、擦り傷ですから心配しなくて大丈夫ですよ」


「破傷風なっちゃう…?」


「俺がそうならないようにしてあげます」



消毒液、絆創膏。

それは“破壊神の問題児で疫病神”という異名持ちお嬢様の執事であるハヤセの必需品だ。



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