僕は、空の上から君を見守る
「ひぇ〜〜!近くで見るとデケ〜!!」
竜巻に近づく二人。まだ500m以上先にあるのに
吸い込まれてしまいそうだ。
「じゃあまずは竜巻の仕組みのおさらいをしようか。」
ルーホーがウォルスに問いかける。
《竜巻》
温められた空気が上空へ移動する時、
上昇気流を生む。
その風が上空にある積乱雲を巻き込む事で
雲に包まれた風は逃げ場を無くし
渦となってその抗力で動き出す。
「つまりは頑丈な雲を纏った風の移動要塞って所か。」
ウォルスが習った事をしっかりと語る。
よろしい!と、いうような表情のルーホー。
「で、どうするんだ?」
竜巻はその間も徐々に歩みを進める。
「とりあえず、竜巻を覆う雲の部分を切り離す。」
ルーホーの指示でお互い竜巻の進行方向とは垂直に
対角線上に陣取る。
「僕が風で雲に隙間を作るから、そしたらウォルスが思いっきり被ッペ返して。」
まずは台風の勢力を削ぐ事。
頑丈に張られた防御壁を崩す。
そうすれば鎧を失った風は徐々に分散するはずだった。
ルーホーは両の手に風を集めだした。
竜巻は近くの小屋を飲み込み、
草木や土や石、砂利すらも無関係に
行く手にあるものは全て吸い込んでいく。
「おい!まだか!?」
くずそこまで近づく竜巻の威力は
立っているウォルスの足を
ズルズルと引っ張る。
「もう少し!僕を信じて!」
ルーホーは集中してどんどん風を溜める。
「ヤッベー!!」
ウォルスの身体が身体ごと竜巻に引き寄せられる。
もう竜巻はすぐ真横。
ウォルスの足がふらつく。
身体が宙に浮きそう、、、
と、思った次の瞬間!
ボンっ!!
と、いう音と共に対角線上から突風が吹く。
その風圧でなんとか体制を持ち直したウォルス
が竜巻を見ると、
竜巻の表面に亀裂のようなものが入っている。
「ウォルス!今だ!!」
ウォルスは足を踏ん張り直すと、
「おらーーーー!」
思いっきり雲を引き寄せた。
ビュー!ビュー!と音を立てながら
尚も進行を続ける竜巻。
ウォルスの手助けにルーホーも対角線上から
風を吹かせ続ける。
駆け回るブルーは
ボン!という音に気づく。
そっちの方はなんだか風が騒いでいるように思える。
「風、、、ルーホー!!」
ブルーはその音が聞こえた方角へ向かった。
ウォルスの元に集まった雲の塊が
どんどん巨大化していく。
前進していた竜巻も雲に引っ張られ
歩みを止める。
どんどん集まる雲。
竜巻の風にくっついていた雲がどんどん剥がれ
綱引きのように引いていた雲が
今度は竜巻の風圧と回転の勢いで
一気に押し寄せる。
「おっおっおっ!」
ロープが絡まるようにウォルスの周りに纏わりつく。
モコモコで身動きが取れなくなったウォルスを
竜巻は
邪魔!と言うかのように
風の尻尾で吹き飛ばした。
雲を撒き散らし転がるウォルス。
飛ばされた地点から遠巻きで見つめる竜巻の横には
未だルーホーが対峙している。
「さぁ!後はこの風を分解していくだけだ。」
竜巻は雲を失い風を辺りに発散しながらも
うねうねまだ活動を続ける。
F5クラスの風の質量は竜巻が自力で発散するにも
かなりの量だった。
「後は竜巻の回転とは逆方向に風をぶつけ続ければ、、、」
「!!ルーホー!!」
ルーホーを見つけたブルー。
竜巻と戦うその姿の壮大さにその場で立ちすくむ。
「おっ!あんたがブルーか!?」
その足元に転がっていたウォルスが
ルーホーと呼ぶその少女が
きっと噂のブルーであると直感で思った。
「はっはいっ!あなたは?」
ウォルスはニヤッと笑うと、
付いていた尻もちをパッパと払い。
横に立つ。
「えらくべっぴんさんだな!ルーホーが脱走を決めただけの事はある!」
「えっ?脱走??」
竜巻に近づく二人。まだ500m以上先にあるのに
吸い込まれてしまいそうだ。
「じゃあまずは竜巻の仕組みのおさらいをしようか。」
ルーホーがウォルスに問いかける。
《竜巻》
温められた空気が上空へ移動する時、
上昇気流を生む。
その風が上空にある積乱雲を巻き込む事で
雲に包まれた風は逃げ場を無くし
渦となってその抗力で動き出す。
「つまりは頑丈な雲を纏った風の移動要塞って所か。」
ウォルスが習った事をしっかりと語る。
よろしい!と、いうような表情のルーホー。
「で、どうするんだ?」
竜巻はその間も徐々に歩みを進める。
「とりあえず、竜巻を覆う雲の部分を切り離す。」
ルーホーの指示でお互い竜巻の進行方向とは垂直に
対角線上に陣取る。
「僕が風で雲に隙間を作るから、そしたらウォルスが思いっきり被ッペ返して。」
まずは台風の勢力を削ぐ事。
頑丈に張られた防御壁を崩す。
そうすれば鎧を失った風は徐々に分散するはずだった。
ルーホーは両の手に風を集めだした。
竜巻は近くの小屋を飲み込み、
草木や土や石、砂利すらも無関係に
行く手にあるものは全て吸い込んでいく。
「おい!まだか!?」
くずそこまで近づく竜巻の威力は
立っているウォルスの足を
ズルズルと引っ張る。
「もう少し!僕を信じて!」
ルーホーは集中してどんどん風を溜める。
「ヤッベー!!」
ウォルスの身体が身体ごと竜巻に引き寄せられる。
もう竜巻はすぐ真横。
ウォルスの足がふらつく。
身体が宙に浮きそう、、、
と、思った次の瞬間!
ボンっ!!
と、いう音と共に対角線上から突風が吹く。
その風圧でなんとか体制を持ち直したウォルス
が竜巻を見ると、
竜巻の表面に亀裂のようなものが入っている。
「ウォルス!今だ!!」
ウォルスは足を踏ん張り直すと、
「おらーーーー!」
思いっきり雲を引き寄せた。
ビュー!ビュー!と音を立てながら
尚も進行を続ける竜巻。
ウォルスの手助けにルーホーも対角線上から
風を吹かせ続ける。
駆け回るブルーは
ボン!という音に気づく。
そっちの方はなんだか風が騒いでいるように思える。
「風、、、ルーホー!!」
ブルーはその音が聞こえた方角へ向かった。
ウォルスの元に集まった雲の塊が
どんどん巨大化していく。
前進していた竜巻も雲に引っ張られ
歩みを止める。
どんどん集まる雲。
竜巻の風にくっついていた雲がどんどん剥がれ
綱引きのように引いていた雲が
今度は竜巻の風圧と回転の勢いで
一気に押し寄せる。
「おっおっおっ!」
ロープが絡まるようにウォルスの周りに纏わりつく。
モコモコで身動きが取れなくなったウォルスを
竜巻は
邪魔!と言うかのように
風の尻尾で吹き飛ばした。
雲を撒き散らし転がるウォルス。
飛ばされた地点から遠巻きで見つめる竜巻の横には
未だルーホーが対峙している。
「さぁ!後はこの風を分解していくだけだ。」
竜巻は雲を失い風を辺りに発散しながらも
うねうねまだ活動を続ける。
F5クラスの風の質量は竜巻が自力で発散するにも
かなりの量だった。
「後は竜巻の回転とは逆方向に風をぶつけ続ければ、、、」
「!!ルーホー!!」
ルーホーを見つけたブルー。
竜巻と戦うその姿の壮大さにその場で立ちすくむ。
「おっ!あんたがブルーか!?」
その足元に転がっていたウォルスが
ルーホーと呼ぶその少女が
きっと噂のブルーであると直感で思った。
「はっはいっ!あなたは?」
ウォルスはニヤッと笑うと、
付いていた尻もちをパッパと払い。
横に立つ。
「えらくべっぴんさんだな!ルーホーが脱走を決めただけの事はある!」
「えっ?脱走??」