そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
***

 不安一杯なまま頼綱(よりつな)に抱えられて、次にやってきたのは何故か家ではなく見知らぬホテルの一室で。


「……頼綱(よりつな)?」

 どういうことだろうと瓶の中から彼を見上げたら、

「そんな小さくなったキミを八千代さんに見せたりしたら、驚かせてしまうからね」
 
 って言われて。

 確かにその通りだと思った私は、小瓶の中でコクコクとうなずいた。


 きっとさっきデパートに寄ったのも、ホテルに寄ったのも、私が元に戻るために必要なことなんだと思う。


 でも……何が始まるのかさっぱり分からなくてソワソワする私に、頼綱がやっと説明を始めてくれる。
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