天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
「白蘭は魔界の鳳凰とは別れたのか?」
「別れたっていうか…元々、愛していたのは私だけだったみたい」
「どういうことだ?」
「裏切られたのよ。魔界でも…人間界でも…紅蓮は私を愛していると言った。私も信じた。でも本当は違ったのよ」
「どういうことだ!そんな鳥、兎月がやっつけてやる!」
怒った兎は足でダンダンと床を鳴らした。
「やっつける前に焦げ兎になるわよ?」
「うっ…」
「それにだいぶ感情が落ち着いたの。この天界の美しい景色のおかげかしら…月影の言う通り数千年もすれば忘れるわ」
「白蘭らしくない」
「え?」
「前の白蘭だったら思い切り殴り込みに行っていたぞ。やっぱり天女になって落ち着いたのか…」
「そうみたいね」