マイペース社長に流されるままに
「だろうね。
めちゃくちゃ酔ってたもんね。
 『今度、うちの会社、社長が引退して、息子が継ぐんですって。2世って、なんか、最悪な会社になりそうで嫌です。』って愚痴ってたよ。」

「そんなこと言ってました?すいません。」

「それで、同じ方向に帰るから、タクシーに一緒に乗って家まで送ってきました。
 帰ろうとしたら、『寂しい。』って、腕を掴んで離してくれなかったから、一緒に寝た。」

「ありがとうございます。
 ご迷惑おかけしました。
 あの、それで・・・私、パジャマに着替えてるんですけど。もしかして・・・。」

「そこは、教えてあげない。」

『えっ、どっち』

「じゃあ、俺帰るわ。」

「あっ、なんか、お礼を。
 朝ごはんでも食べて行きます?」

「いいや。行くとこあるし・・・。」

「ありがとうございました。」

龍磨さんは帰っていった。
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