黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?
なのにひどいことしてる当の本人は、私の頬を優しく撫でると
「寒いよな。ベッド行こうか」
と囁く。
『ベッド』という単語に反応して、私はブンブンと首を横に振った。
「やっ……行かないぃ」
「玄関の壁、薄いってこと覚えてるか?」
「やっ……」
(じゃあやめてくださいよ……!)
恨みがましく修を睨んでみても、修は目を細めるだけだ。
私はうぐぅと唇をかむと、修にしがみついた。
「もう、意地悪しないでぇっ……」