黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?
私が言いおわると、修は静かに私の方を見ていた。
「な、なによ……」
「なんでもない」
そういいながら、修はまだ甘く蕩けるような目で私を見ている。
私は恥ずかしくなって目をそらした。
「あのさ、そんなにじっと見ないで! 最近何なの!」
私は自分の顔が真っ赤になるのを感じながら叫んだ。
修は、なんのことかわからないように、え? と言って首を傾げる。
「気づいたらいっつも私のこと見てる! 落ち着かないし緊張するからやめて!」
私が言うと、修は、あぁ、と呟いてクスリと笑って言った。
「俺は、昔から変わってない。くるみが気づいてなかっただけだろ」
「そんなこと……」
(変わってない? 昔からこんな目で私のこと見てたの? まさか……)