黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?

 私が混乱しているというのに、修はテーブルの上においてあったファイルを手に取ると、中身を私に見せた。
 それは、脅し道具でもあった『婚姻届』。

「くるみ、これ探してただろ。ここにずっと置いてた」
「さがしても見つからないはずだ!」
「そうだな」

 修は楽しそうに笑う。

(一体何なのよ!)


 修は私を見て目を細めた。

「緊張は、少しは解けた?」
「緊張どころの騒ぎじゃないからね!」

(たしかに今、驚きすぎて緊張はしてないけど!)
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