HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~


「お前を救う為にクマに襲われ重傷を負った。直ぐにドクターヘリで搬送され…雪姫はショックで一週間昏睡状態になり、本当に大変だったんだぞ…」

「貴方は余りのショックでその時の記憶を失ってしまったのよ…医者には五歳の貴方は耐え難い恐怖心から自己防衛の為に部分的に記憶を消したと説明された」

「・・・達生さんは最初から…全部知ってたの?」
私は声を振り絞り、彼に問いかけた。
「・・・雪姫は俺が生まれて初めて護りたいと思った女だった…」

「だって…達生さんは…アイドルを夢見て…」

「・・・確かにその当時はアイドルを目指していた。
でも、それはアイドルは女にモテる…そんな短絡的な気持ちで目指しただけだ…気にするな…雪姫」

伊集院さんの話と違う。

どっちが真実だろう?


「俺が護った命だ。だから、大切にしろよ…雪姫」

「達生・・・さん!?」

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