HONEYHOLIC（２）運命ウエディング～身代わり見合いの代償は溺愛～
伊集院さんたちは次の取引先に行ってしまった。

「あれは選挙の挨拶も兼ねているな…」

「そうですね」

　私はローテーブルの上のカップとソーサーをトレイに乗せ、後片付けをした。

「父さんが子供を急かすのはこの間の定期健診で再検査する事になったからだ」

「！？」

お義父さんは心臓の病を抱えていた。

「自分の健康に不安があるから…早く孫の顔が見たいんだと思う…」

「・・・」

「俺たちも何もしていないし…甘い蜜月だって欲しいのにな・・・」

「達生さん・・・えーと生理は終わりました…」

「んっ？あ…そっか…」

私もいい加減、覚悟を決めないと。

でも、私は彼の夢を壊した…

それがとても心に引っかかっていた。

「達生さんの妻は本当に私でいいの？私は貴方の夢を壊したんですよ…」

ーーーあなたがいいと言っても…背中の傷を見る度、罪悪感を感じてしまうかもしれない。

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