君とベビードール



准さんは、上半身裸のまま、



あたしは素肌の上にシーツを巻き付けただけの格好で、



たくさんの言葉を交わした。



准さんの妹さんのこと、


昨日の絶望的な気持ち。


今の幸せ。



これからのこと…。



「…ねぇ。『紅湖』って、珍しい名前だね。」



急にあたしに聞く准さんに、



「…あぁ。はい。」



なんて、気の利いた返事が出来ないあたし。



「はい。って。由来は?ご両親に聞いたことはないの?」



笑いながら、あたしに尋ねる准さん。



えーっと、確か…
< 231 / 240 >

この作品をシェア

pagetop