あなたに、キスのその先を。
「あ、あの……修太郎さん?」

 私も戸惑いましたが、修太郎さんも困惑していらっしゃるみたいです。

「佳穂さん、何分ぐらいでお着きになられるでしょうか?」

 とりあえずパジャマ姿のままは良くないです。お着替えしてお化粧もっ。

 そう思ってベッドから立ち上がった私ですが、修太郎さんは諦めきれないみたいで、佳穂さんにリダイヤルしておられます。でも、出ていらっしゃらないみたいです。――というより。

「あいつ、電源切りやがったっ!」

 修太郎さんがそんな言葉を使われるなんて意外ですっ。

 私は、ここへ佳穂さんがいらっしゃるという焦りより、修太郎さんの新たな一面が見られたことが嬉しくなって、思わず修太郎さんのお顔をマジマジと見つめてしまいました。

 いつか、私にもあんな乱暴な言葉を投げかけてくださる日がくるでしょうか? 考えただけでワクワクします。
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