夢のつづきを君と歌う

踏み出す一歩



帆乃愛Side


『Will』が終わったあとも『Expresso』のライブが終わるまで見て行くと、亜衣さんと別れた私たちは近にあるコンビニへ移動することになった。

ライブハウスから出て直ぐ、帰って行く人たちの中に混ざって歩いている東さんの後ろ姿を見つけた。



「美咲、珠々、ごめん!先行ってて!!」


「どしたの!?」


「知り合いぽい人がいて、ちょっと話してくる!」


「りょーかい!」



反対方向に消えて行った東さんを追いかけると、有料駐車場に入って行く姿を見つけた。

向こうは歩きとはいえ、車に乗り込む方が早い思った私は焦る。


間に合うかな!?

叫べは止まってくれるかな!?



「あ、東さん……!!」



姿を消した東さんに一声上げて有料駐車場に辿り着くと、止まっている車を見回した。

< 316 / 369 >

この作品をシェア

pagetop