生徒会室で甘い、秘密の時間
雨粒の音も聞こえてくる。


チラリと会長先輩を見ると固まっている。


暗いけど表情は鮮明に見えた。


「傘、傘....」


暗闇の中、鞄を探って折り畳み傘を出す。


あった。良かった、入れといて。


「じゃあ、行ってきます」


会長先輩、無言だけど聞こえてるかな?


もしかして....雷怖いとか?


あ、暗いのが怖い?


「行くな!!」


生徒会室の扉に手を掛けると、いきなり会長先輩の鋭い声。


「え?」
< 263 / 289 >

この作品をシェア

pagetop