生徒会室で甘い、秘密の時間
「今日は早いじゃない。珍しいね」


「はい、今日はなんとなく」


小声で返答し、そろりと床に足を踏み入れる。


ここで勉強を教わって結構経ったのに未だに生徒会室に足を踏み入れるのは敷居が高い。


「そっか。じゃあ始めましょ」


莉穂先輩の隣に座ってペンケースを開く。


だいたい、理系は莉穂先輩に教わっている。


莉穂先輩は説明がすっごくわかりやすい。


神山くんには、授業で習ったこととか諸々....アドバイスをくれる。


会長先輩は姿を現さないことが多い。


「会長先輩ってやっぱり私がいるから顔を出さないんですよね....」


きっと会長先輩が生徒会室に来ないのは、私がうるさくて集中出来ないから。


すごく申し訳ない。
< 35 / 289 >

この作品をシェア

pagetop