Secret Love
だけれど、たまに偏見や好奇の目で見られる事は確かにあった。

「裕太、誰かいない?」

裕太はやれやれと言うように、ため息をつく。

「龍二(りゅうじ)に聞いてみる」

龍二とは裕太の弟で、高校生だ。

「ありがとう、裕太!」

偲月はブンブンと裕太の手を振る。


一方、龍二は彼女の桜姫(さき)と一緒にいた。

「あれ?兄貴からメールだ」

龍二は桜姫の手を離すと、裕太からのメールを見た。

『偲月が彼女をほしがってる。
誰かいない?』

龍二は裕太からのメールを見ると、すぐに事情を桜姫に話した。

「いるよ」

桜姫は親友の椿季を思い出した‐。
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