ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
「ややこしい話ではあるんですけど」
そう前置きをしてから、男性は聞いてもいないのに勝手に説明を始めた。
「本来、借金が親から子供へ相続されるのは親が亡くなってからです。ですので、正しくは現在あなたには支払い義務はありません」
義務はないと口にしながらも、男性の態度は変わらず飄々としている。
「そして相続放棄をすることも可能ですが、そうなった場合、あなたの次に借金が相続されるのは克己さんのご両親です」
両親の離婚後、父親を見放した冷たい母子だと言われ、父方の祖父母とは縁が切れている状態だ。元々縁遠く彼等の顔はぼんやりとしか思い出せないが、おそらくふたりとも八十歳前後だったはず。
「そして克己さんのご両親が亡くなった場合、必然的にあなたに相続されます。どういう意味かわかりますか? 遅かれ早かれ、みちるさんが借金を払う義務があるんですよ」
名乗っていないのに名前を呼ばれ、うなじの辺りがぞわりとした。
この人、なにもかもわかっていて私に接触してきたんじゃないの?
そう前置きをしてから、男性は聞いてもいないのに勝手に説明を始めた。
「本来、借金が親から子供へ相続されるのは親が亡くなってからです。ですので、正しくは現在あなたには支払い義務はありません」
義務はないと口にしながらも、男性の態度は変わらず飄々としている。
「そして相続放棄をすることも可能ですが、そうなった場合、あなたの次に借金が相続されるのは克己さんのご両親です」
両親の離婚後、父親を見放した冷たい母子だと言われ、父方の祖父母とは縁が切れている状態だ。元々縁遠く彼等の顔はぼんやりとしか思い出せないが、おそらくふたりとも八十歳前後だったはず。
「そして克己さんのご両親が亡くなった場合、必然的にあなたに相続されます。どういう意味かわかりますか? 遅かれ早かれ、みちるさんが借金を払う義務があるんですよ」
名乗っていないのに名前を呼ばれ、うなじの辺りがぞわりとした。
この人、なにもかもわかっていて私に接触してきたんじゃないの?