【2/4 番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「菜月、おはよう」
「あっ、ミヤちゃんも一緒だったんだ。嬉しい」
「昨日は臣海さんのとこに泊まったの?」
「ううん、スタンバイだから自分のアパートから来た」
「半同棲って便利でいいわね。いっそ別居婚にしちゃえば?」
「まだプロポーズもされてないから!」
出だしこそ色々あったものの、その後の私と臣海さんの交際は順調だと思う。
久遠さんに交際を認められてから半年間、忙しい合間を縫ってデートを重ね、夏には彼が私の家族に挨拶までしてくれた。
私が連れてきたのが超絶スパダリだったものだから母も弟たちも目を丸くして驚いていたけれど、臣海さんの真摯な態度と『菜月さんを大切にします。絶対に泣かせません』の言葉に陥落して、今では大の臣海ファンになっている。
――幸せすぎて怖いくらい。