【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「あの二人にとっては孫と過ごす時間が一番のプレゼントだと思う」

 以前から久遠のご両親は『いつでも美月を預かるから』と言ってくれていた。

 今までは特に必要性を感じなかったため一度も実現していないが、父の日に短時間でも預けたら喜ぶんじゃないだろうか……というのが彼の意見だった。

「なるほど、美月との時間ね」

 これは予想外だったが、たしかにいい案じゃないだろうか。

 来年には私の育児休暇も終わる。仕事を再開すれば何かと親に頼る場面も出てくるだろう。

 私の母が現役で看護師をしていることを考えると、専業主婦で時間に融通が利きやすい義母に頼むほうが現実的だ。

 今のうちに美月が私抜きで祖父母と会うことに慣れておくのもいいかもしれない。

 ――それだったら……。

「ねえ、だったら美月をお泊まりさせちゃう?」
 
 私は来年の仕事再開後の懸念と、美月であればお泊まりさせても大丈夫だろうという意見を述べる。

「そうだな、俺から父に話してみるよ」

 臣海さんの反応が心配だったが、意外にも彼は乗り気だった。
 そればかりか自分が連絡役を買って出てくれて、美月の初お泊まりが決まったのだった。
< 343 / 349 >

この作品をシェア

pagetop