冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「ピンポンなったね。たくはいびん?」
「荷物が届く予定はなかったはずだけど……」
濡れていた手をタオルで拭い、台所の壁にあるモニターに近づく。そこに映っていた意外な人物に、私は目を丸くした。
「崎本くん? ……成優、ちょっと待っててね。包丁は触っちゃダメよ」
「はーい」
成優はぴょんと踏み台から降りて、リビングでテレビを見始める。
それにしても崎本くん、どうしてうちに? ここは学校から近いから生徒の誰かが私の家だと知っていてもおかしくはないけれど、もしかして、学校では言えないような悩みが……?
心配になりながら玄関まで急ぎ、ロックを解除してドアを開ける。
モニターに映った通りの制服姿の崎本くんがそこにいて、私の顔を見るなり思いつめたような表情になり、ぺこっと頭を下げた。
「芽衣ちゃん、ごめん! さっきは後つけたりして……」
「えっ?」
一瞬なにを言われたかわからなかったが、もしかして、と思い当たる。
「もしかして、学校からずっと……?」
「うん。どうしても芽衣ちゃんと話したかったから、つい」