4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪結衣side≫
私はおでこに大きな手を当てられると目が覚めた。
結「ん…。琉生お兄ちゃん?」
琉「起こしたか?」
結「ううん。」
琉「具合はどうだ?辛いとか痛いとかないか?」
結「うん。平気だよ。」
琉「そうか。じゃあもう少し休むと良い。」
結「うん…。あ!!大雅兄!!」
受験なのに"頑張ってね"も"お疲れ様"も言えてない。
初日の朝だけだなんて…絶対心配するよね…。
もしかして心配かけて受験に集中出来ていなかったりして……。
そんな事になっていたらどうしよう……。
私がそんな心配をしていると琉生お兄ちゃんが何かを察したように口を開いた。
琉「大雅なら大丈夫だ。適当に誤魔化している。今夜には多分帰ってくるだろうからその時声かけてやれ。」
良かった……。
てか心読まれてた!?
なんで連絡取ってた事知ってるんだろう。
琉「とりあえず未結はやく熱を…」
結「え?」
琉「あ、いや……ごめん。」
未結ってこの前寝言で言ってた人…だよね。
結「あの…プライベートな事だけど…。未結さんって琉生お兄ちゃんの彼女?この前太陽さんも私に似てるって言ってて…」
私がそう尋ねてみると琉生お兄ちゃんは黙り込んだ。
もしかしたら……聞いてはいけないこと。だったのかも……しれない。
琉「未結は俺の…元カノだ。未結は……死んだんだ。俺が大学生の時。」
元カノ??
亡くなった?
どうして…。
私は言葉を失った。
それは…私が思っていた以上に重たい言葉だったから……。
結「……。」
琉「未結は……俺が……。俺が……殺し……」
そこまで言いかけたところで太陽さんが部屋に入ってきた。
太「琉生、シャワー借りてもいいか??」
そう言った瞬間琉生お兄ちゃんのどんよりした顔色が少し戻った気がした。
太「おぉ!結衣ちゃん起きたんだね!たまには俺が診察してやろーか?」
ニヤニヤしながら意地悪そうにそう言う太陽さん。
結「えと……あの…。」
太「琉生も帰って来たばっかりなんだし…少し寝たら?お前顔色悪いぞ!?疲れてるんだろ!」
太陽さんがそう言うと…
琉「悪いが…そうさせてもらう。」
と言って琉生お兄ちゃんは部屋を出て行った。
結「あの…」
私が琉生お兄ちゃんに声をかけようとすると太陽さんは私の肩にポンと手を置いて首を振った。
まるでこれ以上何も聞くなと伝えているように。
そして…琉生お兄ちゃんが部屋を完全に出て行くのを確認すると太陽さんは“未結さん“の事を暗い顔で話してくれた。
太「………だから琉生は未結ちゃんが死んだのは自分のせいだと…今でも自分を責めているんだ。」
結「そんな…。琉生お兄ちゃん何も悪くないのにっ」
太「でも…それがあいつの心にずっとひっかかってるんだ…。それをどうにかしてあげようと何度も何度も話したけどダメだった……。」
琉生お兄ちゃんの心の枷…。
私は大雅兄がいたから枷が外れたような気がした。
琉生お兄ちゃん…絶対に弱音とか吐かなそうなタイプだけど…。
でも誰かが…。
結「誰かがその枷を外してあげないと…。」
私は涙を流していた。
それがあまりにも辛くて…。
琉生お兄ちゃんがあまりにも優しくて…。
太「結衣ちゃんが泣く事ないよ…。でも誰かと言えばその役目は未結ちゃんに似た結衣ちゃんが1番適任なのかもな。」
そう言っている太陽さんの顔はとても辛そうな顔をしていた。
私はおでこに大きな手を当てられると目が覚めた。
結「ん…。琉生お兄ちゃん?」
琉「起こしたか?」
結「ううん。」
琉「具合はどうだ?辛いとか痛いとかないか?」
結「うん。平気だよ。」
琉「そうか。じゃあもう少し休むと良い。」
結「うん…。あ!!大雅兄!!」
受験なのに"頑張ってね"も"お疲れ様"も言えてない。
初日の朝だけだなんて…絶対心配するよね…。
もしかして心配かけて受験に集中出来ていなかったりして……。
そんな事になっていたらどうしよう……。
私がそんな心配をしていると琉生お兄ちゃんが何かを察したように口を開いた。
琉「大雅なら大丈夫だ。適当に誤魔化している。今夜には多分帰ってくるだろうからその時声かけてやれ。」
良かった……。
てか心読まれてた!?
なんで連絡取ってた事知ってるんだろう。
琉「とりあえず未結はやく熱を…」
結「え?」
琉「あ、いや……ごめん。」
未結ってこの前寝言で言ってた人…だよね。
結「あの…プライベートな事だけど…。未結さんって琉生お兄ちゃんの彼女?この前太陽さんも私に似てるって言ってて…」
私がそう尋ねてみると琉生お兄ちゃんは黙り込んだ。
もしかしたら……聞いてはいけないこと。だったのかも……しれない。
琉「未結は俺の…元カノだ。未結は……死んだんだ。俺が大学生の時。」
元カノ??
亡くなった?
どうして…。
私は言葉を失った。
それは…私が思っていた以上に重たい言葉だったから……。
結「……。」
琉「未結は……俺が……。俺が……殺し……」
そこまで言いかけたところで太陽さんが部屋に入ってきた。
太「琉生、シャワー借りてもいいか??」
そう言った瞬間琉生お兄ちゃんのどんよりした顔色が少し戻った気がした。
太「おぉ!結衣ちゃん起きたんだね!たまには俺が診察してやろーか?」
ニヤニヤしながら意地悪そうにそう言う太陽さん。
結「えと……あの…。」
太「琉生も帰って来たばっかりなんだし…少し寝たら?お前顔色悪いぞ!?疲れてるんだろ!」
太陽さんがそう言うと…
琉「悪いが…そうさせてもらう。」
と言って琉生お兄ちゃんは部屋を出て行った。
結「あの…」
私が琉生お兄ちゃんに声をかけようとすると太陽さんは私の肩にポンと手を置いて首を振った。
まるでこれ以上何も聞くなと伝えているように。
そして…琉生お兄ちゃんが部屋を完全に出て行くのを確認すると太陽さんは“未結さん“の事を暗い顔で話してくれた。
太「………だから琉生は未結ちゃんが死んだのは自分のせいだと…今でも自分を責めているんだ。」
結「そんな…。琉生お兄ちゃん何も悪くないのにっ」
太「でも…それがあいつの心にずっとひっかかってるんだ…。それをどうにかしてあげようと何度も何度も話したけどダメだった……。」
琉生お兄ちゃんの心の枷…。
私は大雅兄がいたから枷が外れたような気がした。
琉生お兄ちゃん…絶対に弱音とか吐かなそうなタイプだけど…。
でも誰かが…。
結「誰かがその枷を外してあげないと…。」
私は涙を流していた。
それがあまりにも辛くて…。
琉生お兄ちゃんがあまりにも優しくて…。
太「結衣ちゃんが泣く事ないよ…。でも誰かと言えばその役目は未結ちゃんに似た結衣ちゃんが1番適任なのかもな。」
そう言っている太陽さんの顔はとても辛そうな顔をしていた。