4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪大雅side≫



遅れてきた結衣は西条にアクロバットを強要されている。

どうせ西条はまた何か企んでるんだろう。

西「出来ないならカエルのモノマネでもしたら許してあげるわ。」

という西条。


結「じゃあ……アクロバット…します。」

!???

本当にやる気か!?

大「いや別にやらなくても……」





その瞬間舞台の真ん中で側転を3回転した結衣。

体が柔らかい結衣は足をしなやかに回転させ俺も思わず息を呑んだ。


こんなに綺麗な側転初めて見た……。

一気に会場が湧き立つ。



真「いいぞー!結衣!!」

紗「もっとやったれー!」



あははと照れ笑いをする結衣と悔しそうな顔をする西条。

結衣の運動神経の良さと体の柔らかさ、そしてドレスを着てないからこそ出来た事だ。


結衣がみんなに注目されて嬉しい反面なんか心がモヤッとする。





そして投票が行われると大差をつけて結衣が今回のミスコンのプリンセスに選ばれた。

俺の高校は男女それぞれあり、ミスコン、ミスターコンで優勝したプリンスは王冠、プリンセスはティアラを受け取り
翌日の一般公開の日にそれぞれドレスとタキシード、そして王冠とティアラを身に付けることになっている。





大「俺はこんなものいらねーって!」

司「決まりなので受け取って下さい。」


そして俺も無理矢理……。

元々俺が応募したわけじゃねーのに。

「きゃー!!大雅様カッコいい!!」

大「誰が大雅様じゃ!」


こーゆーの性に合わねーのに。


結「似合ってるよ!大雅兄!」

大「お前もな。」


司「じゃあ写真とりまーす!はいチーズ!」


こうして…俺らはその年のミスコン王者に輝いたのだった。














帰宅後。



瑛「またお前がなったのかよ。つまんねー学校だな。」

大「うるせー。」

秀「でも結衣ちゃん本当すごいよ!」

結「いや…」

大「お前にあんな事が出来たとはな。」

結「変だった?」

大「いーや。変では無いけど…」

秀「明日から結衣ちゃんモテそうだね。
毎年ミスコンの子はモテるから。」


それなんだよ。原因は。

ただでさえ隠れファンが多いのに…

隠れファンは結衣の鈍感力で断り続けているようなものだが…


これからの学校生活…
先が思いやられる…




琉「結衣、明日ドレス着るんだろ?楽しみにしてる。」

結「ドレス?」

大「あ、知らねーのか。お前は今日受け取ったドレスとティアラを身につけて明日1日過ごすんだよ。」

結「え!!!!」

顔を真っ赤にして驚く結衣。


本当に明日が楽しみだな。








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