『request』短編集
「あああ浅川くんっ…!」
勇気を振り絞って、彼に声をかける。
どうしたの?
そう言いたげな顔で振り向かれては、
またその瞳に私がしっかりと映って
「っ、え、あっ、その…」
見られていることに、緊張。
そして
真正面から見た浅川くんは、
やっぱり他の男の子とは違って
とても大人びた顔をしている。
「っ─────」
ああ、ダメだ。見惚れてしまう。
あの日助けてくれた時と同じように
目がチカチカして
胸がキューッと締めつけられる。