記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
退院する時はあんなに恥ずかしかったのに、今では彼と一緒にどんな格好をしようかとコーディネートをしあいながら着替えている私たち。

「これ、俺からのプレゼント」
お腹が目立ってきた私はタイトな服はもう着られなくて、何を着ようか悩んでいると、彼がクローゼットから大きな袋をいくつか持ってきた。
「なに?」
突然のプレゼントに戸惑う。
「妊娠して、これからお腹ももっと目立つだろ?だからと思って。」
「・・・ありがとう。」
戸惑いながらも今の私にもこれからの私にも必要なものだとわかっているから、お礼を伝えて受け取ることにした。

「開けてみて」
彼はベッドの上にいくつもの袋を並べる。

「いいの?」
「もちろん」
やっぱり贈り物はうれしい。
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