魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
<ドラゴンの事情・その2>

それは、まだいい。

グラゴールは窓枠に立ち、
空を飛ぶために、翼を広げたが
もっと難問があることに、気が付いた。

会合が終わり、帰り際だった。

祖父の大ドラゴンから、耳もとで
ささやかれた。
「お前もそろそろだろう。
後継ぎを考えねば」

嫁をもらえ、子どもをつくれということだ。
「ふむ・・」

グラゴールは、広げた翼をたたんで、窓辺に座りこんだ。
「うーーーーーーん」

ドラゴンの女たちは・・
いかついし、美人とは言い難い。
骨太で、なによりも男より力が
強い。
男より腕っぷしが強いのだ。

先日もグラゴールの友人が
婚約者とけんかをして、
傷だらけになり、
グラゴールが仲裁して、何とか収めた。

< 3 / 60 >

この作品をシェア

pagetop