魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)

神殿での出会い・7~12

<エルフの神殿・神官との出会い・その1>

その日は
友人のドラゴンに招かれ、
遊びに行った帰りだった。

暖かい春の日差しの中を
大きな翼を広げ、
滑空するのは気分が良いものだ。

うまい酒をたらふく飲ませて
もらったし、
グラゴールは、やや千鳥足風に
飛んでいた。

「むむむ・・」

グラゴールは半眼で、下を見下ろした。
酒に酔っぱらったせいか、
どうやら道に迷ったようだ。

いつもの森が見えない。
眼下には、
エルフたちの集落が見える。

広場には祭りなのか、
多くのランタンや花が飾られて、
賑わっている。

グラゴールは地上に降りて、
人の型になった。
少し休んで酔いを醒まさないと、
帰れなくなってしまう。

それに喉が渇いた。
水が飲みたい。

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