ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「それはそうと、あの子自分の好きなものばっかり作ってない?」

「え? 伊緒くんが作ってくれるお料理どれも美味しいから大丈夫ですよ?」

「そうじゃなくて、ピーマン。自分が作るのをいいことに、絶対にピーマンの入った料理はないでしょ」

「えっ!? 伊緒くんてピーマン苦手なの?」


それは初耳だ。


「子どもじゃないんだからね~。なんとか食べさせようと小さくして混ぜてもすぐに察知してよけるくらいなんだから」

「うそーーーー!」


あの完全無欠の伊緒くんに、苦手な食べ物があったとは!

はっ!


「そう言えば、前にチンジャオロースをリクエストしたら、却下されました!」

「あー、チンジャオロースはもうピーマンがメインだもの絶対作らないわよ」
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