ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

俺は小学生かよ!って自分で突っ込みたくなるような言い草に、笑えて来るけど。


「ううん」


おいおい。そんなあっさり返されても。

マ・ジ・で!?


「いや、みんなそのヒーローのことが好きだっただろ! 毒舌でちょっと冷たいところがいいとか騒いでよー」


そうだ。そうだったはずだ。モモは忘れてるんだ。


「そうだったよねー。みんなシュンくんのことが好きで、アニメの次の日はその話題で持ち切りだったもんね」


おーおー。


「だから、そんななか、私ひとりでシュンくんが好きじゃないって言えなくて」


は?


「無理して合わせてたんだー。私、優しい男の子が好きなの。えへっ。なーんか当時の私、可愛いっ」


はあっ!?

えへっ、じゃねえよ、えへ、じゃ。
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