ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

待てよ。

優しい男が好きって。

ってことは、シュン……いや、毒舌な男は全然好きじゃないってことか?


「あー、だからか!」


ひらめいたように、両手をパチンを合わせて俺を見るモモ。


「そう言えば、伊緒くん、急にそっけなくなった時期あったよね」


ギクッ。


「もしかして、シュンくんのマネしてたの~?」


一番言われたくないやつ。


「ばっ、バカじゃねえの。んなことあるかよっ!!」


くるっと後ろを向いた俺の顔は、きっと気まずさで真っ赤に違いない。


ってことは。

変わった俺のことを、モモは冷めた目で見てたとか……?


「でも、もうそれはそれで伊緒くんって感じだから、今となっては全然いいけどねっ」


ってことは、当時はやっぱり駄目だったってことじゃねえか!!

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