桜を木の下で
両思いの桜

告白

 春休みに入った。
春休みが終わる日、私は、橋本くんを桜の木の下に呼び出した。
 
 今年も桜はキレイに咲いていた。
「お待たせ。」
「呼び出してごめんね。」
「いいよ。暇だったし。
 この桜の木、満開だね。」

「あの、この前の話なんだけど。」
「うん。」
「私、実は、まやが橋本くんにクリスマスイブに告白して『好きな人がいる』って言われたって聞いてて。」
「あー、そうなんだ。」
「で、諦めてたんだけど、この前、『好きだ』って言ってくれて、嬉しくて。
 私、橋本くんが好きです。
私と付き合って下さい。」

「え?本当?」
「本当です。」
「マジ?やったー!すげー嬉しい。」
ギューッと抱きしめられた。
「あっごめん。つい。」
「全然、大丈夫!」

高校2年生の春、桜が満開の木の下で、初めて彼氏ができた。
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